扶養に入っていてる場合は確定申告が必要?所得税が還付される(お金が戻る)条件は?

扶養に入っていても確定申告が必要なのか? 確定申告

わたしたちは義務として、国や地方自治体に対して税金を納めています。
また、納税の中でも1年間の所得を計算して税務署に申告し、納めるべき所得額を決めて納税するのが『確定申告』です。
このとき、家族が増えると所得税を納めるのも大変なので、家族の主な稼ぎ手の扶養に入ることで、所得税の控除を受けることができるようになります。
しかし、控除には配偶者控除や扶養控除などさまざまな種類があるので、把握が難しいというデメリットもあります。
では、扶養に入っている人たちの納税は、どのように行なうことが最も最適なのでしょうか?
また、扶養に入れば確定申告をしなくても良くなるのでしょうか?
この記事では、扶養と確定申告についてご紹介していきます。

扶養の対象になる人

扶養の対象になる人
まずは、扶養の対象になる人を確認してみましょう。
扶養家族とは、収入でみた時に生活面での援助の必要がある家族を指します。一定の条件を満たす家族がいる場合に「扶養家族」となり、税制上の猶予を受けることができます。(「扶養家族」という言葉は所得税において使われる場合と、健康保険・国民年金について使われる場合とがありますが、今回は所得税に関する場合の話です。)
では、次に控除にはどのような種類のものがあるのか、そして控除を受けるための条件等をを見ていきましょう。

配偶者控除

配偶者控除を受けるためには、その年の12月末現在において、次の4つの項目を満たしている必要があります。

  1. 民法の規定で配偶者と認められている
  2. 納税者と生計を同じくしている
  3. 年間の合計所得が38万円以下(給与収入が103万円以下)
  4. 青色申告者の専従事業者として給与の支払いを受けておらず、白色申告者の専従事業者でない

上記の条件を満たせば38万円、さらに70歳以上の方は48万円の控除を受ける事が可能です。

配偶者特別控除

配偶者特別控除
配偶者特別控除は、配偶者の年間の合計所得が38万円を超えていても、家庭全体としての収入面が苦しい場合に適用される控除です。
また、配偶者特別控除を受けるためには、納税者の収入が1千万円以下であることが前提となります。
その上で、配偶者が上記の配偶者控除の条件である②、④の項目を満たし、なおかつ

  • 他の人の扶養家族になっていないこと
  • 年間の合計所得が38万円超76万円未満であること

が条件になります。配偶者の所得に応じて、控除額が少なくなっていくのが特徴です。

  • 合計所得38万円超40万円未満(給与収入103万円超105万円未満):控除額38万円
  • 合計所得40万円以上45万円未満(105万円以上110万円未満):控除額36万円
  • 合計所得45万円以上50万円未満(110万円以上115万円未満):控除額31万円
  • 合計所得50万円以上55万円未満(115万円以上120万円未満):控除額26万円

と言う形で控除額は変化していきます。

扶養控除

扶養控除は②~④の条件は配偶者控除と同じです。しかし①の条件だけが異なります。
①配偶者でない親族(6親等内の血族および3親等内の姻族。つまり、納税者の血族なら父母や子から6世代前後の祖父母・孫・親戚たちが含まれ、婚姻者の血族なら父母や子から曾祖父母・ひ孫・親戚たちまでが対象になります)であること、都道府県知事に養育を委託された児童(里子)や市町村長に養護を委託された老人であること
となります。また、対象となるのはその年の12月31日現在で16歳以上の人です。
上記の条件を満たせば、一般的に38万円、19~23歳の場合は63万円、70歳以上の場合は48万円~
の控除が受けられます。

条件を満たす方は、「配偶者控除申告書」や「扶養控除申告書」を税務署に提出することで控除を受けることができます。

合計所得の考え方

合計所得の考え方
控除を受けるためには、自分が扶養に該当するかどうかの見極めが重要です。注意してほしいのは、合計所得の考え方です。
扶養に入っている人で、パートやアルバイトなど会社に勤めている場合は給与所得なので、年収から給与所得控除(一律65万円)を引いた額が年間の所得になります。
しかし、たとえば個人事業主の方の場合だと、会社に勤めているわけではありませんから、これは給与所得ではなくて事業所得や雑所得として計算します。
すると合計所得は、純粋な収入からその金額を得るために必要な経費を差し引いた金額を指します。
年間100万円ほど収入があったけれども、70万円は必要経費だった、という場合。
この場合は、合計所得は100万円(収入)-70万円(経費)で30万円となりますので、扶養の範囲内となります。

源泉徴収されている場合は確定申告をした方がよい

そもそも、扶養に入っている人は確定申告が必要なのでしょうか?
扶養の条件である合計所得38万円(給与収入103万円)以下を満たしているのであれば、基本的に確定申告の必要はありません。
38万円以下なら、一律に適用される基礎控除38万円の範囲内なので、所得税がかからないのです。
ただし、業務を請負う形で働いている人は、源泉徴収されている場合がありますので注意が必要です。
業務請負は、自分と委託先の企業などが直接請負契約を結ぶ働き方で、たとえばITや販売、ライターやデザイナーなどさまざまな種類があります。
このような働き方をしている場合は源泉徴収されている場合があるので、業務を受託している会社から源泉徴収票をもらってください。
源泉徴収票に書かれている「支払金額」が103万円以下で、源泉徴収税額が0円でない場合には、確定申告すると源泉徴収で納めた所得税が返ってきます。
税金を還付してもらうためには確定申告が必須ですので、確定申告は行なったほうがメリットは大きいといえるでしょう。

揺れる配偶者控除の見直し

揺れる配偶者控除の見直し
2018年に配偶者控除・配偶者特別控除の取扱いが変更されました。
合計所得金額が1,000万円を超える納税者は、配偶者控除も配偶者特別控除適用は受けることができなくなりました。
また、配偶者特別控除の対象となる配偶者の合計所得金額が38万円超123万円以下(収入103万円以上123万円以下)となり、控除額も変更されました。

103万円を超えると、超えた金額に対して自分で所得税を納めるようになることから、配偶者がパートで働く場合には「103万円の壁を超えないように」と以前は言われていました。しかし配偶者の収入が150万円を超えると配偶者控除で控除される額が減少し始め、201万円を超えると控除額は0になってしまうことから、「103万円」の壁に加え、「150万円の壁」「201万円の壁」ができたとも言われるようになりました。

扶養に入っていても源泉徴収されている場合は、確定申告した方がよい

まず、自分がどの控除の対象になっているのか、扶養の範囲内に入っているのかを確認してください。
基本的に、年間所得38万円以下(給与年収103万円以下)の条件を満たして扶養に入っている人は、基礎控除の範囲内でそもそも所得税がかからないので、確定申告をする必要はありません。
しかし、業務請負などで働いている人は、源泉徴収されている場合があります。この場合は、源泉徴収された分の所得税が返還されるので、確定申告を行なったほうが良いでしょう。
自分の環境によって、確定申告が必要か見分けることが大切です。

タイトルとURLをコピーしました