SEOは漠然と有効と言われる手段を片っ端から試すのではなく、戦略立てて行うことが重要です。
特にキーワードの取り扱いはSEO対策の第一歩であり、どのようなキーワード戦略を取るか決める所からSEO対策が始まると言っても過言ではありません。
キーワード戦略には様々なプランがありますが、その中の1つにロングテールキーワードを狙うというものもあります。
ロングテールキーワードとは
ロングテールキーワードは、1つの単語を中心として、それに関連する複数の単語を組み合わせた検索ワードのことです。
例えば「野球」と言うジャンル全般のコンテンツを扱うのではなく、「野球 グローブ メーカー」などジャンル内でも特定分野のコンテンツを充実させる戦略になります。
どんな情報を必要としているかと言う検索者の需要が明確にわかりやすいので、その需要を満たせるコンテンツを充実させやすいと言うのが特徴です。
ロングテールキーワードとビッグキーワードとの違い
キーワード戦略にはジャンル内の1分野を取り扱うロングテールキーワード戦略でなく、検索数の多い単語1つをテーマとして取り扱うビッグキーワード戦略もあります。
どちらも一長一短ですが、大まかな違いをリストアップし比較してみましょう。
ロングテールキーワード
検索ボリュームが少ない
複数のワードで検索結果を絞り込んだユーザーを狙い撃ちする戦略なので、キーワード単体での検索された回数や検索ボリュームは少なくなってしまいます。
ライバルが少ない
同じジャンルでもワードの組み合わせが違うサイトとは、競合が減ります。ライバルサイトが少ないので、その分検索上位に表示されやすくなります。
ビッグキーワード
膨大なトラフィック(検索流入)が期待できる
ロングテールキーワードに比べて検索ボリュームが圧倒的に多いので膨大な検索流入が期待できます。
上位表示すれば複数のワードを組み合わせた検索も検索ボリュームに含まれるので検索ボリュームが大きく、圧倒的な流入量も期待できるメリットがあります。
ライバルが多い
どう言ったコンテンツを充実させるかの指針として最初に定められるのがビッグキーワードで、上位表示すれば多くの検索流入が見込めるのでライバルも非常に多いです。
その分検索上位にするのは難しいでしょう。
ロングテール SEOのメリット
keysearch Betaより
ロングテールSEOは、ニッチな需要を持って検索しているユーザーを狙い撃ちするSEO戦略です。
内容まで全く同じ戦略を取るライバルも少なく、複数ワードが含まれる事によるメリットも存在します。
検索エンジンでの競合性が低い
インターネット上にはどんなジャンルであってもすでに無数のサイトが開かれていますが、ロングテールの全てが一緒のライバルサイトはそう多くはありません。
同じ情報、似通った傾向のコンテンツを取り扱うサイトが少なくなるので、独自のコンテンツを作りやすいですし、ロングテールキーワードで表示される検索結果の総数も少ないので、検索上位に入りやすくなります。
長期安定型の集客が可能
ライバルサイトの数が少ない上に、後から同じロングテールキーワードのサイトが作られる頻度も少ないので、集客が安定しやすいのもメリットです。
上がった検索順位が何かの拍子で急激に落ちる可能性も少ないく一度軌道に乗せられれば長期的に安定した集客が見込めます。
検索アルゴリズムアップデートがあってもビッグキーワードより影響を受けにくい
検索エンジンのアルゴリズムは頻繁にアップデートを繰り返しており、その対策と対応もSEOを行う上では必要不可欠です。
特にビッグキーワードはその影響を大きく受けやすいのですが、ロングテールキーワードの場合影響を受けにくく他のキーワードが補ってくれるので、アルゴリズムの変更があっても集客が落ちにくくなります。
ビッグキーワードに比べてコンバージョン率が高い
複数の単語で情報を検索するユーザーは何らかの目的を持っており、何を欲しているかは組み合わせを見れば明白です。
取り扱っているコンテンツに興味を持ったユーザーだけを集めることができるので、コンバージョン率も必然的に高くなります。
ロングテールSEOのデメリット
メリットの大きいロングテールSEOですが、当然なんの欠点もない完璧な手法とは言えません。
時間の掛かる努力が必要になるデメリットがあります。
対策する上で多くのリサーチの時間が必要
ロングテールSEOはただ競合性が低いサイトを作るだけの手法ではなく、明確な需要を持ったユーザーを集客するためのSEOです。
内容を絞り込んだ分、その需要を満たすことのできるコンテンツを用意するにはロングテールキーワードの内容に対する深い理解が必要となり計画から実行まで多くの時間を必要とします。
成果が出るまで時間がかかる
ニッチな需要を満たすことでアクセス数を増やしコンバージョンにつなげる、と言うのがロングテールSEOの基本的な方針です。
早々に検索順位が上位になったとしても、検索ボリューム自体が少ないので、アクセス数が激増しそれに釣られる形で成果も鰻登りとはなりません。
大きな成果を出すためには、ロングテールキーワードに含まれるビッグキーワードでも一定以上に検索順位を上げられるように、継続的な努力が必要になるでしょう。
ロングテールキーワードでアクセス数を増やす方法
具体的にロングテールSEOでアクセス数を増やすには、意識するべきポイントと手順があります。
ひとつひとつ確認しながら進めて、戦略がブレないように気を付けましょう。
1.キーワードを選定する
ひとつのビッグキーワードに、どのようなワードを組み合わせていくかがロングテールキーワードの要です。
まずは自サイトに関連するキーワードにはどのようなものがあるか、どんなワードが需要が高いかを調査しなければいけません。
Googleキーワードプランナー、keysearch Beta、Ubersuggestなどでサイトのの検索ボリュームを調査します。それらをリストアップして具体的なロングテールキーワードの内容を選定しましょう。

2.サイト全体のテーマを合わせる
サイトのテーマに沿って更新を続けましょう。
ただ関係のないテーマのページやコンテンツを作成しないというだけでなく、ひとつのテーマに対して複数のページに解説を分けるなど、サイト全体でロングテールキーワードにアプローチすることも大事です。
SEOとして見ても、全体でテーマが統一されているサイトのほうが検索エンジンからの評価が高い傾向にあります。
3.関連語、共起語をページに含める
ロングテールキーワードとして選定しなかった関連ワードや、ロングテールキーワードに含まれるビッグキーワードをマーケティングツールを使い洗い出し単語をページに含めることも重要です。
完全にロングテールキーワードに含まれる単語のみでサイト作りをすると、検索ユーザーの数にもコンテンツの数にも限りがあります。
関連語や共起語を含めることで、コンテンツを増やしやすくなりますし、その単語からの流入も見込めるようになるでしょう。
4.コンテンツを充実させる
需要を満たすコンテンツを充実させることがロングテールSEOの基本となるので、更新投稿を続けコンテンツの数を定期的に増やしていくことが重要になります。
ただし数が多ければ何でも良い訳ではないので、質もしっかりと意識しましょう。
ロングテールキーワードによる制限があるので、気を抜くと既存のコンテンツと似たコンテンツばかりになり、その結果いくら更新しても検索順位に反映されないケースもるので注意が必要です。
まとめ
ビッグキーワードだけを決めてSEO対策をしても結果を出すことは難しいので、関連する複数のワードと組み合わせ、特定需要を持ったユーザーを狙い撃つSEOがロングテールSEOです。
最初はニッチな需要しか満たせなくとも、それらのコンテンツは長期的にSEO効果を発揮し続けます。
ユーザーの需要を把握し、ユーザー視点で優良なコンテンツを充実させらられれば、最終的にはビッグキーワードに対する高いSEO効果にも繋がるでしょう。